ウシュマル

(Uxmal)

　ユカタン州の州都メリダの約80km南にある古典期後期に栄えた遺跡。
　チチェンイツァーと並んで早くから整備が進み、世界遺産にも登録されている有名な遺跡だが、チチェンイツァーほど混みあわず、気軽にじっくりとマヤ文明の神秘にふれることができる。
　この遺跡の特色は、雨神チャックの顔や蛇・格子状の模様などが随所に施されているところにあり、付近の地名からプウク様式の代表的な遺跡として知られている。
　また、他のマヤ遺跡に見られないものとして楕円形の基壇に玉石を積み上げて造られた占い師のピラミッドがあり、丸みを帯びた美しい姿はウシュマルの顔となっている。
　そして、密林に覆われた自然豊かなこの遺跡には、大小無数のイグアナが住み着いており、そのユーモラスな姿は観光客の人気者となっている。注意書きの看板には、「イグアナを殺すな」という項目もある。
　ウシュマルの南には、カバー(Kabah)、サイル(Sayil)などのプウク様式の遺跡が散在しており、ウシュマルとあわせて一日で回るバスがメリダから出ているが、強行軍となってしまい、それぞれの遺跡をじっくりと満喫するのは難しそうである。

知名度 　　★★☆☆☆
風情 　　　 ★★★★☆
ユニークさ ★★★★★
写真写り 　★★★★★
保存状況 ★★★☆☆
一口コメント：建物よし、風景よしのすばらしい遺跡。ユカタン半島まで来たら必ず行くべし。