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6時30分起床で8時にバスに乗り込み出発。我々のバスにはケナンという、とてもがっちりした体格の男がガイドとして乗っているが、このケナンがとにかくよくしゃべる。まず、トルコは中近東とは違う政教分離の国である、ニュースで騒がれているような危険なことはない、と誤解を解く説明から始まる。
そういう話を聞いているうちに、オリーブや松林の山を登ってエフェソスの遺跡に着く。世界最大級のギリシャ遺跡エフェソスは主要な部分が復元されており、石畳の道路にイオニア式やコリント式の列柱が並び、大理石をふんだんに使用した建造物が続々と現れて圧倒される。特に、8本の柱や彫像に飾られた図書館の正面や、丘の斜面を利用して何段にも半円形の観客席が重なるバカデカイ劇場等、言葉にならない感動がある。それに水洗便所や温水パイプ利用の浴場等、古代人とはいえ高度な都市文明をもっていたことがわかる。
遺跡見物の後はバスで東へ向かい、世界遺産のパムッカレへ。石灰分を含んだ温泉水が流れてできた石灰棚がずらっと並んでいる。秋芳洞の百枚皿と同じものだが、野外にあるので夕日を浴びてオレンジ色に輝き、神秘的な光景である。しかし、乱開発のせいで温泉水が枯渇してしまい、今はユネスコの管理下で一部の棚に水を流して景観を維持しているとのこと。観光地の整備と保護は難しい問題である。
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