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１年間以上にわたって構想を練ってきた日食ツアーが、いよいよ始まった。高校の先輩Ｓ氏と、晴天率や太陽高度の点等で綿密な検討を重ね、トルコのシワスで観測するこのツアーに決めたのである。今回はＳ氏とその友人の女性２人も合わせて、４人での参加になる。このツアーの総勢は30人ほど、思ったほど重武装の人はいないようだ。
そして正午、たくさんの日本人ツアー客を乗せたトルコ航空機は関空を飛び立ち、一路西北西へ。13時間にも及ぶ退屈きわまりないフライトの後、イスタンブール空港に着いてもまだ夕方。西への旅は時間を戻すためとはいえ、ちょっと得した気分だ。ヘビースモーカーのＳ氏は喫煙コーナーへ直行。13時間分吸いまくったらしい。また、ここで全員両替する。1$=429000リラというとんでもないレートで金銭感覚が混乱しそう。
次の便はトルコ国内の発着なのになぜか国際線扱いで、入国は目的地のイズミール空港で行う。書類等は一切不要、税関も完全フリーで楽だ。審査官は「コンニチハ」とたどたどしい日本語で話しかけてくれる。やっぱりトルコは大の親日国なのだ。空港からバスに乗ってホテルに着くと、30時間あった長い１日の疲れからすぐに寝てしまった。
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