８日目 2005.12.10（土）
無事4時前に目を覚まし、支度を済ませて4:30にチェックアウト。まだまだ外は真っ暗で、ホテルの中庭ではパトロール中の警官が休憩している。のんびりした光景だ。
フロントでタクシーを呼んでもらったところ、現れたのはなんと白タク。しかも、ドライバーは一昨日の夜ロビーで主人と大声で会話していたおっさんだ。さすが安ホテル、正規のタクシーではなく友達を呼んだか。ただし、値段は120ペソと、空港のチケットタクシーと同じ値段なので、悪徳というわけではないようだ。
空港には5時に到着。ところが、アメリカン航空のカウンターには長蛇の列ができている。しかもなかなか列が進まない。一体どうなっているのか、だんだんいやな予感がしてくる。一時間ほどしてようやく自分の番が来たが、何とダラス行きが遅れるため、大阪へはメヒカーナ航空でロサンゼルス(Los Angeles)に飛び、そこでJALに乗り換えになるということで、代替の航空券が渡された。これで大阪に帰れるのかと念を押すと。きっぱり「yes」と言ったので、とりあえずほっとして免税店でテキーラを買った後、ターミナルで待つ。
ところが、ここでも問題発生！いつまで経ってもロス行きの搭乗案内がない。どうやら濃霧のせいで遅れまくっているようだ。次々出発していく国内線の飛行機を尻目に、他の乗客もみんなイライラしてる。定刻の8:15を過ぎても、どのゲートから出るのかわからない有様。9:30頃になってようやく案内があり、ゲートに移動。結局飛行機が動き出したのは10:15。だが、空港が大混雑している模様で、滑走路の順番待ちに30分もかかってしまった。そのせいで、ロスでの乗り継ぎ便に間に合いそうもない。
案の定、ロスに着いたのは現地時間の12:30、関空行きが出発した後である。この乗り継ぎを利用する日本人はかなりいて、次々とJALのカウンターに詰め寄る。
こういう時、たまたま振り替え便がJALでよかった。日本語で話ができるのは心強い。結局、翌日の関空行きに乗ることになる。帰国できる目途がついたものの、一日遅れることが決まったので、休暇を一日延長しなければならないうえ、この街で一泊する必要も出てきた。
もはや心身ともに疲労困憊。ロスに来ることなど予想もしていないので、ホテルのあてもない。とりあえず、ロビーの一角に「VISITORS AID」と書かれたカウンターを見つけたのでホテルの紹介を頼む。すると、係員の日系老婦人が丁寧な日本語で対応してくれた。かなり前に移住した人か、少し訛りがあるものの、今の日本人よりずっと上品な言葉遣いだ。
ホテルに電話してくれた結果、空港近くの所に59$で泊まれることになった。トラブル時の日本語ほど有難いものはない。心から感謝して空港を後にする。
紹介されたホテルはなかなかの高級ホテルで、部屋が広いのみならず椅子や机も立派で、どう見ても一泊100$以上はする所だ。おそらく、私のように予期せぬトラブルに遭った旅行者を支援する組織があり、当日の空室を割安で提供する態勢が整っているのだろう。NPO大国アメリカの一端を見た気がした。
ロスには後輩が住んでいるが連絡先がわからず、観光するにしても地図もなく、中心街への行き方もわからない。とりあえず暗くなる前に外に出て見たが、周りはだだっ広い道路とホテル群、それに信じられないほど広大な駐車場（それだけで日本の空港より広そうだ）ばかり。仕方なく、ちょっと散歩してファストフード店を探す。人通りは極めて少ないが、横断歩道を渡ろうとすると、通りがかった車がみんな停止して道を譲ってくれ、交通マナーの良さに驚いた。そうやって見つけた「Carl's
Jr」というハンバーガー店で6$のハンバーガーを買って部屋に持ち帰る。
このバーガーがとにかく大きく、ソフトボール大もあり、ポテトと組み合わせれば日本人には十分満腹サイズである。トマトや野菜もたっぷりあり、よく焼かれた肉も歯ごたえがあり、しっかり肉の味がしてとてもうまい。なぜこんなうまいハンバーガー店が日本にないのかと思う。
食後は本を読んだり日誌をつけたりして過ごす。やはり高級ホテルは居心地がいい。そして夜、頃合いを見計らって職場と係長の自宅に、帰国が遅れるので月曜日も休ませて欲しい旨電話する。
その後で入浴するが、久しぶりにバスタブのある浴室でゆっくり湯につかり、くつろいで寝ることができた。
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