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朝、翌日のボロブドゥールツアーを近くの旅行社で申込み、駅であさっての列車を予約したあと、市内散策に出かける。
駅前から王宮に向かってのびるマリオボロ通りがこの街のメインストリートで、いろいろな店が立ち並んでいる。日曜のため昨日より交通量が少なく歩きやすい。古都が着倒れの街なのは日本と同じなのか、服や布地を扱う店が食べ物屋よりずっと多い。やや高級そうなデパートもあって、後ろにガールフレンドを乗せた若者がバイクでさっそうと乗り付けてくる。
１kmほど南下したところで広大な広場につきあたり、その先が王宮玄関である。公開されているのは一部だけだが、大理石製の舞台や屋根飾りが豪華である。ただしタイの寺院みたいな派手な装飾はない。傍らのガイドが、現王宮は1756年に建てられて8代スルタンの時代までは竹で造られていたこと等を英語で説明してくれた。
王宮を出るとガイドに連れられ、白い壁に囲まれた旧市街を歩く。駅寄りの繁華街とは異なり、とてものどかでゆったりした雰囲気がとてもいい。
次にやってきたのは、ムラピ山の噴火で破壊されたという旧王宮。すっかり廃虚と化して崩れかけた建物がわびしいが、上に上がると赤い屋根が連なる旧市街の展望が素晴らしい。
そこから地下道を抜けると、水の宮殿にたどり着く。ここもくすんだ白い漆喰が時の流れを感じさせ、スルタンが池で水浴びする女たちを眺めて楽しんだという栄華の残り香がわびしい。
その後ガイドの紹介する店でみやげのバティックを買い、一人になって旧市街をもう少し見てから、疲れたのでホテルに帰る。夕食は安宿街の中にある、旅行者相手の食堂に入ったのだが、出てきた麺はインスタントそのもの。やられた。
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