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| ホーチミン市は1975年まで、サイゴンの名称で南ベトナムの首都であったが、当時独立宮殿と呼ばれていた大統領府が現在博物館として公開されている。 館内には執務室や応接室等、高級な調度品を使用した豪華な部屋が多数設けられているほか、最上階にはダンスホールがあって、大統領一族の公私にわたる生活を知ることができる。 そして必見なのは、地下に築かれていた秘密基地。ベトナム戦争時代の司令室や通信室が当時の機器類と一緒に残されており、優雅な地上階とは対照的な緊迫した空気が漂う。 建てられたのが1966年と新しいため、建物自体の文化財的価値は少ないが、南ベトナム滅亡時のまま博物館として保存されていることから、「裏」の部分も含めた国家の中枢施設をくまなく見られる大変珍しい施設であると言える。 （2005.3 撮影） |
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| 1975年4月30日、北ベトナムに支援された解放戦線の戦車が大統領官邸に突入した模様は、ベトナム戦争の終結、そして南ベトナムの滅亡を象徴する出来事として全世界で報道された。その時の戦車の一台が敷地の一角に誇らしげに展示されている。 これはソ連製のT54戦車で、冷戦時代の代表的な戦車として量産され、多数の派生型が東側各国で使用されたものである。今にも走り出しそうな良好な状態で保存されているうえ、邪魔な屋根等もないのでじっくり観察できる。 （2005.3撮影） |
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