１日目 2006.5.2（火）
旅立ち間際に悪質な風邪をひいてしまい、日曜の夜は頭がガンガン痛くなって、少し熱も出た。とにかく熱を下げないとどうにもならないので、枕の上にタオルでくるんだ保冷剤を置いて氷枕のようにして寝たところ、月曜は熱が下がり少し治まっってきた。
そしてその日の夕方仕事帰りに町医者にかかって薬をもらった。さすが医者の薬、夕食後服用してしばらくするとずいぶん楽になった。出発当日は、鼻づまりと頭が重い感じが少し残り、声もまだちょっと変だが、なんとか旅行に耐えられるぐらいにまで回復。一時はどうなることかと思ったが、本当に助かった。
今日は連休の谷間だからか伊丹空港には人があまりおらず、羽田行きの飛行機もガラガラだ。大きなB777-200が完全に手持ち無沙汰と言ったところ。
飛行中、機体の下も上もずっと一面の雲。昨日とうって変わって寒くて陰気くさい天気だ。それに北東の風がかなり強く、着陸の時に横風を受けて機体が右へ左へ強く引っ張られる。
到着後、荷物を受け取り、3000円もするバスで13:10に成田へ向かう。結構羽田と成田を乗り継ぐ客も多い。成田に国際線を集中させるなら、首都圏以外の利用者のことも考えて伊丹・福岡・千歳あたりから成田へ最低一時間に各一本ぐらいは飛ばすべきだ。わざわざ空港から空港へ50km以上の移動を強いられている現実を航空行政当局者は見ろ、と言いたい。もっともお偉方たちは東京しか見ていないから、言っても無駄なのだろうが。
風邪薬を飲むために空港で高いうどんを食べてから、出発三時間前に搭乗手続きを済ます。それからはすることがないので、搭乗を待っている人たちをそっと観察。日本人客で多いのは、
① 熟年夫婦 ② 幼児連れの夫婦 ③ 母と娘のペア
の三パターン。一人旅は相変わらず少ないのはもちろんだが、若いアベックが意外に少ない。あと、父と息子、母と息子、父と娘という組み合わせはほとんど見ない。男は妻と一緒でなければ旅行に行かないのか、ちょっと情けなくなる。
適当なところで出国してゲート前で待っていると、いきなり出発が一時間遅れるとのアナウンスあり。仕方がなく、椅子に座って外を眺める。さらにしばらくしてゲートまで変更になるとのことで、さすがにイライラする。どうやら本来の機体がワイパーの故障により急遽代替の機材に変更させられたようだ。動き出したのは定刻1時間15分遅れの18:35だったが、滑走路が詰まっていてなかなか離陸できず、ようやく飛び立ったのは19:15で、約二時間も遅れての出発となった。しかし、上空のジェット気流が強いらしく、ロサンゼルス到着までに一時間ぐらい取り戻す予定との放送が流れ、実際そうなった。
アメリカ大陸の海岸線に達した時に窓の外を見ると、海上をびっしりと低い霧雲が覆っている。そして海岸の山地がそれを完璧にブロックし、内陸側は雲一つない快晴。はっきりと線で区切ったような好対照の天気に、寒流の海の驚異を感じる。
やがてロサンゼルスが近づくと高度を下げ、沿岸の雲に突っ込んだと思ったら、ほどなく曇天の空港に無事着陸した。
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