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次のナウシキ駅でロシア入国となるわけだが、税関検査が厳しく、商人の荷物は特に念入りに調べられてその間ずっと待たされる。銃を持った兵士も現れる。ダイヤなど関係ないようで、定刻より遅れること３時間、午前３時にやっと解放される。それまで眠れないわけで、疲れがどっと出てすぐ寝てしまう。
目が覚めるとシベリア鉄道に合流していて、複線電化に変わり、車両も増えている。沿線の風景もいつの間にかタイガになっている。やがてバイカル湖の岸辺に沿う、シベリア鉄道最大の見所にさしかかるが、快晴なのに湖面の上だけ濃い霧が発生していてよく見えず惜しい。
シベリアとは言え日中車内はかなり暑く、さすがに鉄道ファンの私でもいいかげんうんざりしてきた16時過ぎ、1113kmの道のりを27時間かけてやっとイルクーツク駅にたどり着いた。結局３時間遅れたままで、出迎えたユーリヤも待ちくたびれた表情をしている。
もう観光する時間はなく、ホテルに直行の上昼食と夕食を立て続けに食わされる。本場のボルシチもこれで食べ納めだ。
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