８日目　2012.3.3（土）

　トロント行きの出発時刻が7:35と早いので、5時にホテルをチェックアウトしてタクシーで空港に向かう。まだ夜が明けておらず、静まり返った暗い市街地を飛ばしてほどなく空港に到着。
　搭乗手続きも終わり、ちょっと時間がかかった出国審査も済ませて閑散としたターミナルで搭乗開始を待つ。

　ところが、なかなか開始のアナウンスが流れて来ない。結局定刻も過ぎて、出発は二時間近くも遅れてしまった。トロントでの乗継時間はわずか一時間ジャストしかないので、往路のように待ってくれたりもせず、無情にもここで一泊して明日の成田行きまで待つ羽目になったしまった。乗継時間が短いと平常時は効率的でいいのだが、遅れた場合のリスクが伴うわけである。
　自分のミスで乗り遅れたわけではないので、さすがにエアカナダの負担でホテルに泊まれることになり、他の日本人たちと一緒に空港そばのヒルトンホテルに案内される。意外なことに私以外はみんな仕事目的らしく、出版関係とおぼしき男女数人のグループは何回もキューバに行っているようだ。彼らいわく、ハバナ便はしょっちゅう遅延するためここで足止めを食らうのはよくあるとのこと。たった一時間の乗継時間設定が短すぎるのだと不満を述べていた。

　機能的な空港ホテルといっても、ヒルトンを名乗るだけに部屋は広くゆったりしている。腹の調子が完全回復とはいかず、食欲も湧かないけれど、胃が何も受け付けないわけではないので、軽く夕食を摂ろうと思ったがホテル内は高そうな店しかない。それで暗くなる前に空港まで歩いて軽くハンバーガーを食べる。ただし、まさかトロントで泊まるなんて思ってもみなかったため、ジャンバーを成田で預けてきた。それで薄着のまま行くしかなかったのだが、短時間でも少し堪える寒さであった。