サンティアゴ・デ・クーバ(Santiago de Cuba)

サンティアゴ・デ・クーバ旧市街の中央には、1515年ベラスケス（Diego Velázquez de Cuéllar）による設立時からの歴史を有するセスペデス公園がある。正方形の広場の周囲にはカテドラル、市庁舎などの重要施設が並び、この街の核というべき広場である。 　西側にはベラスケスが建てたキューバ最古の建物と言われるベラスケスの家が建っている。白い石のブロックから成る壁と、ベランダを覆う木製の黒っぽい精巧な格子のコントラストが鮮やかで、最古の建物にふさわしい重厚な外観が特徴的である、内部は博物館として公開され、古い家具、調度品が展示されている。 　ちなみに、この広場はスペイン・キューバの歴史を反映するかのように何度か改名され、20世紀初頭に独立戦争の英雄にちなんだ現名称が定められている。 　 （2012.2 撮影、下はD） 撮影ガイド　：　東向きで、朝順光。

旧市街のセスペデス公園に面して、ベラスケスの家の向かい側に建つサン・カルロス・クラブ。旧市街には折衷様式やネオ・クラシック様式の大型建築が目立ち、1912年に建てられたこの建物はそれらの中で最も美麗なものと言える。 　淡いクリーム色の外観は午後の日差しを反射して明るく目立ち、二階の奥まったベランダに並ぶ細い列柱が特に印象的である。 （2012.2 撮影） 撮影ガイド　：　西向きで午後順光

セスペデス公園から二ブロックほど東にある建物。詳細はわからなかったが、サンティアゴ・デ・クーバ州の政府かその関連施設と思われる。きれいに整備されたクリーム色のネオ・クラシック様式の建物はいい被写体となっている。 　なお、観光的にはこの南向かいにあるバカルディ博物館の方がよく知られている。有名なラム酒ブランドを築き上げたバカルディ一族による白亜の殿堂は、対になった高い列柱が並ぶ豪壮な正面玄関が見事である。残念ながら訪問時は逆光のうえ、前面道路が狭く広角レンズ必携のため、あまりいい写りが望めず撮影を見送ったのでバカルディ博物館の写真はない。 （2012. 2撮影、D） 撮影ガイド　：　写真の建物は南向きで夏期を除いて終日順光、正面から南へ伸びる道路から撮らないと画角が足りず全景が収まらない。バカルディ博物館は朝に順光。北東寄りから撮るのが無難か。

サンティアゴ・デ・クーバの旧市街は碁盤目状に街路が直交し、通りに沿って平屋か二階建ての箱型の古い家屋が並ぶスペインコロニアル都市に共通する景観が見られる。 　旧市街は標高30～40ｍの高台に位置しているので、西側の港付近との間には多くの坂道があり、また、いくつかの道路にはかつて路面電車が走っていた時のレールが残されていて、それがこの街の情緒を豊かにしている。 （2012. 2撮影）

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