キングズキャニオン

(Kings Canyon)

　ウルル・カタジュタ国立公園の北東、東西に低く横たわるジョージジル山脈(George Gill Range)内にあるワタルカ(Watarrka)国立公園の一部。山脈から流れ出る雨が長い年月をかけて砂岩の岩肌を浸食し、スケールの大きな峡谷を形成していった。
　峡谷内には二つのハイキングコースが整備されている。峡谷の上に登り、一回りして戻ってくるキャニオンウォークは若干ハードなコースながら、まるでナイフで切り取ったかのごとく垂直に切れた赤い崖、風化によってできた無数の岩のドームが見渡す限り続くロストシティ、そして太古湿潤だった時代の名残の植物が繁茂するエデンの園など、奇観絶景が目白押しで訪れる者を不思議な気分にさせてくれる。もう一つのリムウォークはずっと短い楽なコースで、川沿いの林を経て、峡谷が一際狭くなって迫力のある所を見上げる展望地までのコースである。
　ウルルからこの地域では貴重な舗装道路が通じており、普通車でも楽にアクセス可能であるが、ルートが遠回りになっているので約300kmあり、車で片道3時間ほどかかる。ゆっくり歩きたい人は近くに設けられたキングスキャニオンリゾートに滞在するのがいい。

行きやすさ　　★★☆☆☆
感動度　　　　★★★★★
スケール　　　★★★☆☆
ユニークさ　　★★★★★
写真写り　　　★★★★☆
一口コメント：異星のような不思議な風景は不便さを押して来る価値がある。