イエローストーン国立公園 (Yellowstone NP)

世界で最も熱水現象が多く見られるイエローストーン国立公園の中でも、ガイザーカントリーの南部、アッパーガイザーベイスンと呼ばれる小盆地には特に密集している。さながら熱水現象の野外博物館と言っても差し支えないほどで、トレイルに沿って色々なバリエーションの間欠泉や熱水の池を見比べることができる。 　そのトレイルの終点にあるのがモーニンググローリー(Morning Glory)プールで、ラッパ状に開いた池に熱水が溜まり、熱水中に含まれるバクテリアの影響で深さによって濃い緑色から黄色まで鮮やかに色彩を変えるところが朝顔の花に例えられている。 　展望台でもあれば、神秘的なその姿を真上から眺められるところだが、木道から柵越しに見下ろすしかないのが惜しい。 （2008.8 撮影）

おそらく世界で最も有名な間欠泉、オールドフェイスフル（Old Faithful）ガイザー。1870年に発見されて以来、休むことなく概ね一定の間隔で噴出し続けてきたことから、「忠実な」という意味の名前が付けられた。 　イエローストーンの顔とも言える存在で、周りには観客席が設けられ、噴出予想時刻が近づくとたくさんの観光客が鈴なりになって待ち構える。さながら自然が演じるショータイムといった雰囲気がある。 　なお、オールドファイスフルの噴出は、現在概ね91分毎に起こっているが、昔に比べてその間隔は長くなってきている。 北緯44度27.14分 西経110度49.49分 （2008.8撮影）

アッパーガイザーベイスンにたくさんある間欠泉のうち、大型のものの一つであるキャッスル（Castle）ガイザー。熱水中の成分が固形化した堆積物が白亜の城を連想させることから1870年の発見時に名づけられた。 　これだけ大きな堆積物に覆われているのはイエローストーンでも珍しく、人気が高い。 　この間欠泉は噴出間隔が約13時間とかなり長く、オールドフェイスフルのようにいつでも見られるというわけにはいかないが、その代わり継続時間が長く、オールドフェイスフルが最長5分ほどなのに対しキャッスルガイザーは20分程度続く。従って、近くにいれば噴出に気づいて駆け付けてもまだ間に合う。 （2008.8撮影）

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