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| 2009年に緑化事業支援の植樹活動で訪れた渾源県下韓郷は、山西省北部の中心都市大同の南東、五岳の一つ北岳恒山の近くにある農村である。ここで植樹の手伝いをした際、村の大きな民家で昼食を食べて村を散策したが、観光地でない中国の農村を見られる貴重な機会であった。 民家は一部に煉瓦を使用した土造りのものがほとんどであり、長方形の家屋にトンネル形の入口を設ける形式は、ヤオトンと呼ばれる山の斜面に穴を掘って住居としたものと共通している。 （2009.4撮影） |
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| 村の中に大規模な土塁の砦跡が聳え立ち、そこから村の展望が開けている。土でできた伝統的な民家はどれも質素だが、古くから修理を繰り返しながら大切に守ってきた歴史が感じられた。 中国では国中急ピッチで古い建物の建替えが進行しているので、ここからの眺めも今では大きく変わり、無個性で風情のない新築の家が並んでいるかも知れない。 （2009.4撮影） |
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| 村には仏教寺院と道観（道教の寺院）もあり、場違いに立派で新しい寺院の門前には古いオート三輪が駐車し、村人が暇そうにたむろするのどかな光景が見られた。 寺院の壁には大きな字で「大悲観世音菩薩」と書かれていて、日本と同様中国でも観音信仰に人気があることが窺える。 道観の方は日本人になじみのない神仙ばかりで、観光地でもないので説明書きなどなく、名前も由来もご利益も全くわからない。しかし、手作り感全開の像にかえって村人の信仰心の篤さを感じることができた。 （2009.4撮影、D） |
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