ピナクルズ

(Pinnacles)

　人里離れた僻地の多い西オーストラリアの景勝地の中で、比較的容易にアクセスできるのが、パースの北北西約160km、ナンバン国立公園にあるピナクルズである。
黄色い砂丘の中に、尖塔のような岩がにょきにょきと林立する不思議な空間は、忘れられない感動をもたらす必見のポイントといえる。
ピナクルズへは、通常はツアーで行くことになるが、その場合は日帰りになるため、滞在時間が短くなってしまうのが難点。もしレンタカーが使えるか、現地に知人がいるかで早朝か夕方に訪れることができれば、長く伸びる岩の影が哀愁漂うコントラストをつくり出し、「荒野の墓標」という別名を実感できるかも知れない。
　このような光景ができた過程は、大昔ここが森林だった時に木の根が土台の石灰岩を風化させていき、木々が枯れた後に海から吹きつける強風に砂が飛ばされて、風化されなかった固い岩の部分だけが残ったものだという。

　ピナクルズの南に隣接して、透き通ったインド洋に面して見渡す限り純白の砂が広がる壮麗なランセリン(Lancelin)大砂丘がある。ただし、その雪原のような美しい砂丘は、4WDでしか行けない悪路の先にあるため、ツアー以外での訪問は難しい。

行きやすさ　　★★☆☆☆
感動度　　　　★★★★★
スケール　　　★★★☆☆
ユニークさ　　★★★★☆
写真写り　　　★★★★☆
一口コメント：広大で澄み渡り、どこかうら淋しい雰囲気が人を惹きつける。